この時期の楽器の管理

関東はまだ梅雨の真っ只中。今日は久しぶりに陽が照りましたが、湿気がすごいです。

お箏はまだ影響が少ない方ですが、糸はこの時期良く伸びるのでチューニングがかなり狂います。
また、テトロンといえども弾き切れ(いつもお爪があたる位置で切れること)は湿気の多い日には特に多い気がします。

三味線に至ってはこの湿気は禁物です。
先ず、箏の糸と同じで、チューニングをしても、しても、伸びるのです。
やはり糸(絹)自体に湿気を含むので、切れやすいです。
そしてこれも気をつけないといけないのが、象牙のネジです。象牙もやはり湿気を吸いますので、ネジが膨れた状態になり、たしか芸大時代に回らなくなった楽器があったと思います。これは無理に回そうとすると、最悪折れてしまうので、気をつけないといけません。(なかなかそこまでの力持ちはいませんが)

胡弓も然り。ほとんど三味線と同じ形をしていますので、気をつけるところはほぼ一緒です。
お箏には何もできませんが、三味線、胡弓とも私は除湿のシリカゲルのようなものをケースの中に入れています。そして、楽器を弾くときの室内は除湿をするようにしています。

三味線も胡弓も、新しい糸であっても管理の悪いものは、結局湿気を吸っていますので、切れやすくなります。生徒さんには「桐の箱か、茶筒のようなものに入れて保管すると良いですよ」と、お伝えしています。

この時期に湿気を吸った皮が、梅雨明け後一気に乾燥すると”皮が破ける”ことがあります。
なるべく、湿気は楽器に当てないようにしましょう!

 

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