このお写真、向かって一番右側の演奏者は、この演奏会当時92歳くらいだったと思います。生涯学習のお手本のような生き方を実践されていらっしゃいました。
子供の頃から箏を習っていらして、92歳になるまで、箏を弾かなかったのは、女学校の入学試験時と、戦時中だけだったとお話されていました。
最初は公社主催のお琴講座で、グループレッスンの生徒さんでしたが、講座の終了時から自宅に通われるようになりました。
しばらく通っておられましたが、途中入院をされてから体力が落ちてしまったようで、30分のレッスンもお疲れになるような状況になってしまいましたので、その段階で「また、体力が戻ったらお稽古しましょう」ということになりました。
その後は演奏会にもご来場頂いたりしていましたが、先月末にお亡くなりになったというお知らせを、本日頂きました。
長年弾いておられた箏は本当に身についていらして、「この曲は、今までに弾かれていますか?」と伺うと、「さあ、どうだったかしら・・」と習ったことをお忘れになっているのですが、弾き始めるとしっかりお弾きになります。
「ずっと続けていることは、身に付くのだな」といつも感心していました。
人生100年時代。いつまでも学び続けられることは幸せだと思います。
ご冥福をお祈り致します。