野坂操壽先生を偲んで

また、箏曲界の大切な先生を失ってしまいました。
私がまだ上京して間もない頃、若き日の野坂先生は、渋谷ジャンジャンなどで新しい箏曲を演奏していました。
古典の家柄にお産まれになって、でもそれをしばらく凍結させていたような活動をされていました。
お家元を継承されてからは、古典の演奏をされる際は「野坂操壽」。新しい活動をされる際は「野坂恵子」のお名前で演奏されていました。

ご自分の中でも、常に葛藤があったのではないかと想像しています。
最近は、日本三曲協会でも役職になられ、三曲会を牽引されていました。

今年、久しぶりに参加させて頂いた「森の会」の、本当は実行委員でいらっしゃいましたが、途中から入院され、私たちには病室からのメッセージになっていました。病名も伺っていましたが、「きっと治る!」と信じていました。
大変残念です。
80歳を迎えても、いつも若々しい演奏でした。
先生の世界を作っておられました。

お別れの会は、9/3に執り行われます。ご冥福をお祈り申し上げます。

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