某テレビ番組を見て

「半沢直樹」なる番組があります。何作目かのようですが、私が初めて見たのは前作でした。それからしばらく間が空いていたようですが、今回は第一話から見られています。
前作までは、「倍返し」「土下座」etc.の言葉が印象的でしたが、今回は少し違っていて、「恩返し」「百倍返し」「千倍返し」なる言葉が出ているようです。

昨日ふと考えました。「これは、現代の水戸黄門?」と。
私が子供の頃は、丁度学校から帰宅する頃の時間帯に「水戸黄門」を放映していたように思います。今は亡き祖父母は、よくこの番組を見ていました。
最後はお決まりの「ジャーン、この方をどなたと心得る!先の副将軍水戸光圀公にあらせられるぞ!」(だったと思いますが)とのセリフがあり、その場の人々は「ははーっ」と言ってみんな平伏すのです。
若い方はご存知ないでしょうが、ある年齢以上の皆様はご存知ですね。
私は、この番組をチラリと横目で見て「いつも最後はこのパターンだ」と思いながら自分の部屋へと急いだものです。

昨日「半沢直樹」を見ていて、「倍返し」「百倍返し」と言ったあと、視聴者はハラハラしている中、必ず問題を解決して「一件落着」となっているように思えました。

最近は先行きが不透明で、この新型コロナウイルス以降は、更にこれからどうなっていくのか先の見えないトンネルの中に居るようです。
あとどれだけ我慢すれば、以前の生活に戻るのでしょう?
収入が無くなって、これからどうしたら良いのか、日々頭を悩ましている、、等の生活の中、半沢直樹は様々な問題を解決して、最後は立ちはだかっている”悪”に打ち勝つのです。

「水戸黄門」は、「勧善懲悪」の最後の紋所のシーンを見ることによって、視聴者はすっきりとした気持ちで毎回番組を終えられる、ことが人気の秘密だったようです。

「半沢直樹」も、現代の矛盾、普通ならやりようのない物事を次々と解決していきます。見ている視聴者はやはり、「してやったり」感で番組を見終えることが出来るのではないでしょうか。

今作は、歌舞伎役者も複数出演して、番組はとても盛り上がっているように思います。先週9/13の半沢直樹の顔は、周りの歌舞伎役者に影響されてか、前回作品より歌舞伎役者風に見えました。更に説得力のある演技が備わって来ているように思いました。
伝統芸能も、どこかで何かと化学反応が起きると、新しいものが出来そうな気がします。


長々とお付き合い頂き、ありがとうございました。

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